Last update:2017.02.09
直前の live 告知と敷居の高そうな会場に、ミュージックチャージフリーとは言えどうしようか躊躇っていたが、急遽友人と会う約束が入り、行くことになった。開演時間を電話で問い合わせると、席は既に埋まっているというので、念のため予約したカウンター席。
19時過ぎに到着。用件が一段落して見渡すと、グランドピアノにスティールパン、コンガ、ウィンドチャイムもセッティングされていて、打ち合わせ中の様子。譜面台を照らすように、天井の照明角度を調整したり。
お洒落な雰囲気に気圧されつつも、カクテルを注文。どんなセッションになるのか楽しみだ。
Schroeder-Headz の「Petal」で1st スタート。セッションと聞いて、即興演奏がメインかと想像していただけに、予想外の嬉しさ。
2曲目も、聞いたことのある曲…「あっ!」と思わず声が出る。もしや…?ピアノだけの演奏だと雰囲気が変わり、半信半疑で聞いていた。やはり「Love ia all」だ。こんな形でまた聞けるとは!この時点でもう、来れて良かった!と思った。
途中、即興的フレーズを織り交ぜながら「Surface」「newdays」「Linus and Lucy」と続く。「newdays」は弾むようなコンガのリズムが、嬉しくてはしゃぎすぎた子犬の散歩のようだ。いつもと全く違う印象に笑ってしまう。が、これもアリか。
20:05頃終了し休憩に。あっという間だった。
友人は「Linus and Lucy」が聞けて良かった!と満足そう。なんでも昔、堂島孝平の live オープニング定番 SE だったのだそうだ。昔の知らない話に興味津々。もっと話しを聞きたかったが、時間の都合もありここで友人は帰ることに。2nd は21:30から1時間ほどやります…とのアナウンスに、一人残ることにした。
少し館内を歩き回って散策後、待ち時間で1st のレポートでも書こうと思うも、サッパリ言葉が浮かばない。ループするBGMが、菊池ひみこの曲に似ているなぁとぼんやり考えながら過ごした。
シュンスケのピアノソロ「Blue Bird」で始まった2nd。なんだかホッとする。
つづく「Lake Bed」は、時折スティールパンの不協和な音が混じり、終わりも着地が決まらない感じが否めず、1st. でも感じた違和感を引きずってしまう。セッションの相性が合わないのでは?と思い始めていた。
しかし次の曲「A Cat and Vagabond」では、そんな心配を覆すようなカホンとの素晴らしいグルーブ。とても心地良く、音に身を任せる。「Raindrops」も良かった。この2曲と「Sleepin' Bird」には二重三重にも丸が記されたメモが残っている。スティールパンから始まる「Sleepin' Bird」は、美しくもいつもに増して哀しげで、切なくなった。
終わってみればほぼ Schroeder-Headz 曲。大好きな曲、久しぶりの曲たちが聞けて心が満たされた。
お喋りしていた一般男性客も、聞いているのかいないのかわからないが、途中から三者三様に静かにしていたのが印象的だった。
渡辺シュンスケと KAKUEI の出会い、もしくは共通点は何だろう?共演は初めてらしく、おそらくリハもほとんどできなかったのではないか。マイクを通したMCの声が聞こえなかったり、演奏中にバーテンがウィンドチャイムを倒しかける粗相があったり、少し残念なところもあったが、そういうのも含めて、非日常のラグジュアリーな雰囲気を味わいながらのセッションを目撃・体験できたのは、とても幸せで夢見心地な時間だった。
渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz):Piano
KAKUEI(Overground Acoustic Underground):Percussion
Set List
1st:19:30~
- Petal
- Love is all
- Surface
- newdays
- Linus and Lucy
2nd:21:30~
- Blue Bird (ソロ)
- Lake Bed
- A Cat and Vagabond
- Raindrops
- Tokyo Tribal Sacrifice
- absence of absolutes
- T.V.G.
- (スティールパン曲)
- Wildthing's Arm
- Sleepin' Bird
- Sketch of Leaves